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PSA検診(前立腺がん検診)について

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  • ◆前立腺とは

前立腺は男性特有の臓器で、精液の成分を作る働きをしています。膀胱の下にあり、尿道を取り囲むように存在しています。ここにがんができるのが前立腺がんです。

  • PSAとは

PSAとはProstate Specific Antigen(前立腺特異抗原)の略語で、血液検査で調べることができ、前立腺がんの腫瘍マーカーとしてがん検診に用いられています。

泌尿器科で扱うがんのうち膀胱がんや腎盂尿管がん、腎臓がんには残念ながら血液検査でチェックできる様な腫瘍マーカーはありません。しかし前立腺がんの場合はこのPSA検査を行うことで前立腺がんの可能性のある人を見つけることができます。

PSAの一般的な基準値は4.0ng/mlとされており、これを超えると専門医の受診が勧められます。

  • ◆日本の前立腺がん患者さんの数は増えている

日本における前立腺がんの患者さんの数は、2014年の男性のがん罹患数(新しくがんと診断された患者さんの数)のなかでは第3位でしたが、2015年、2016年には胃がん、肺がんを抜いて第1位となりました。これは日本人の高齢化、食生活の欧米化や、がんの診断技術の進歩などが影響していると考えられています。

そんな中で前立腺がんで亡くなる方の数は2013年までは一貫して増え続けていましたが、2014年に初めて減少に転じ、2015年もわずかですが減少傾向にあります。これはPSA検査により早期発見が可能となっていることや、治療の進歩が一因となっている可能性があります。

  • ◆検査を受けるには

群馬県内では35の市町村で50歳以上の男性に前立腺がん検診を行っています。人間ドックで検査を受けることもできます。

また排尿に関する症状のある方や精液に血液が混ざる方など、気になる症状があって受診された場合に検査を行うこともあります。

  • PSAが高かったら

前立腺がんの確定診断には、前立腺生検が必要です。前立腺の組織をとってがん細胞の有無を調べる検査です。PSAが10ng/ml以下の方では20〜40%で前立腺がんが検出されると言われています。

ただし、PSAは前立腺の炎症や肥大といった良性の疾患でも上昇することがあるため、PSAが高い全ての方に前立腺生検を行うわけではありません。

  • ◆PSA正常だった場合の経過観察の目安

PSAが1.0ng/ml以下であった場合は3年毎の検査、1.1ng/ml〜カットオフ値であった場合は毎年の検査が推奨されています。

  • PSA検査のメリット・デメリットは

前立腺がんは早期の段階では自覚症状が現れることはほとんどありません。がんが進行すると尿が出にくくなったり、血尿が出たり、また他の臓器へ転移して痛みが出たりといった症状が出てきますが、PSA検診で発見されるがんは症状が出てから発見される場合と比べて進行がんや転移がんが少ないことが分かっています。そのため、前立腺がん検診を行うと治療により完治可能な前立腺がんが多く発見され、前立腺がんによって亡くなる方を減らすことが期待できます。一方で、命に関わることのない様ながんも診断されることがあります。

前立腺がんには、手術や放射線、抗がん剤の他にもホルモン治療やPSA監視療法(経過観察をしながら治療を始める適切なタイミングをはかる)など、多様な治療法があります。

がんが発見された場合はご本人の年齢や状態なども考慮した上でどの様な治療が最も適切かをよく話し合って決めていくことが重要です。

  • おわりに

PSA検診の普及により前立腺がんを無症状のうちに発見できる方が増えています。前立腺がんは早期に発見されることで根治が可能となります。PSA検診は一度受けたら終わりではなく、正常であっても継続して受けることが大切です。

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