泌尿器科は主に腎臓〜尿管〜膀胱〜尿道と尿が作られてから出るまでの通り道をみるところです。男性の場合は前立腺や精巣、陰嚢も含まれます。
頻尿や尿漏れ、血尿、排尿時の痛みといった尿に関する症状だけではなく、陰嚢の腫れや痛み、なんとなくの違和感がある、またおちんちんの皮が腫れたといった症状など体の中から外まで幅広く診察を行います。またPSA(前立腺がんの腫瘍マーカー)の異常、腎臓の形の異常(腎のう胞、水腎症など)、尿潜血など、自覚症状がなくても検診などで見つかった異常についてのご相談や診察もお受けしています。
泌尿器科を受診するのはなんとなく恥ずかしいとか、怖いといったイメージをお持ちの方もいらっしゃると聞きます。
そこで泌尿器科ではどういった診察や検査が行われているのかご紹介します。
●問診
診察室でいつからどの様な症状でお困りなのかを伺います。またこれまでにかかった病気や持病がおありか、お薬はのんでいらっしゃるかといったことも、事前にご記入頂いた問診表を見ながら伺います。
その他に、前立腺肥大や過活動膀胱による頻尿や尿もれなどがあるかたは、それぞれ専用の問診票にご記入頂いて症状を正確に理解できるようにします。
●尿検査
尿の混濁や潜血、蛋白、糖、比重(尿の濃さ)など尿検査から得られる情報は複数あります。
初めて受診されるかたは、まず尿の検査を行っていただきます。
●血液検査
症状に応じて必要な項目を血液検査で調べます。
排尿障害のある男性ではPSA(前立腺がんの腫瘍マーカー)をチェックすることもあります。
●腹部超音波検査(エコー検査)
腎臓や膀胱、男性では前立腺などの観察に用います。
検診などで超音波検査を受けたことがある方もいらっしゃるかと思いますが、ゼリーをつけた機械を体にあてて検査を行います。
●腹部レントゲン検査
泌尿器科では主に腎臓や尿管結石の方で結石の位置や大きさを調べるために行います。
●尿流量検査
尿の出が悪い、勢いが弱いといった症状がある場合、実際にどのくらいの勢いで出ているのかを伝えることはなかなか困難です。そこで検査用のお手洗いで実際に排尿して頂くことで尿の出た量や勢いを計測することができます。検査用と言っても形は通常の個室のトイレと特に変わりはありませんので、いつも通りにお手洗いに入っていただけば結構です。
●膀胱内視鏡検査
血尿がある方などで膀胱や尿道の中に異常が疑われる方、また膀胱がんの術後の経過観察のために行う検査です。当院では軟性膀胱鏡という柔らかく曲げやすい内視鏡を導入しています。硬性膀胱鏡と違い、横になった姿勢のままで行えるので恥ずかしさや体への負担、痛みも軽減できます。