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学校検診・色覚検査の重要性に関して

新学期に入ると各学校で視力検査が行われ、学業への影響があるかどうかについての評価がなされます(今年はコロナウイルス感染拡大に伴う休校の影響から登校再開後に順次実施されています)。お子様は学校で黒板が見えづらいと感じていてもそれを保護者の方に教えてくれないことも珍しくはありません。黒板が見えないと学習に支障が出てしまいます。そこで大切となるのが学校検診です。

学校検診では、時間も限られているため簡便で短時間に行える370方式といわれる視力検査(AからDまでの評価方法です)が主に行われています。

参考までにその具体的な評価法をご紹介いたします。

ganka doctor

 <370方式による評価>

 ・A (視力1.0以上):教室の1番後ろの席に座っても、黒板の文字がよく見えている。

 ・B (視力0.7~0.9):真ん中より後ろの席でも黒板の文字はほぼ見えるが、小さい文字になると見えにくいこともある。

 ・C (視力0.3~0.6):真ん中より後ろの席では黒板の文字が見えにくく、真ん中より前の席でも小さい文字の半分程度しか読めていない。

 ・D (視力0.3未満):教室の1番前の席に座っても、眼鏡などで矯正しなければ黒板の文字をはっきり読むことが難しい。

本検査の結果がA以外の場合は、学校側から結果用紙が渡されて眼科受診を指示されます。用紙をお持ちになってご来院いただければ、詳細に検査・診察を行い視力低下の原因を確認した上で、その結果を医師が記入いたします。

近視や遠視、乱視といった屈折異常や斜視・弱視によって視力が出にくい場合には、必要に応じて「負荷屈折検査」で正確な目の状態を調べたうえでの眼鏡の処方・作製や斜視・弱視の視能訓練が必要となる場合があります。視力低下の原因が明らかとなり、治療開始となった場合には定期的な医師による診察と検査が必要となります。

仮にA判定であったとしても普段の生活において、「目を細めてものを見るしぐさ」「お顔の角度を変えてみるしぐさ」、「教科書を読んで勉強していると疲れやすい」などの症状がある場合は近視や遠視などの屈折異常や斜視などが潜んでいる可能性もあるので早めの眼科受診をお勧めします。

休校期間中の遠隔授業や自宅学習に伴い、生活の中でスマートフォンなどのスマートフォンやタブレット端末・パソコンの使用が増えたお子様も多かったようです。このような近方作業は眼への負荷を増加させ、近視の進行や急性斜視の発症につながることもあります。適切な作業・学習習慣、姿勢を心がけ、なにか異常を感じた際には速やかにご相談いただきますようお願いいたします。

色覚検査に関して

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保護者と本人の同意のもとに希望者に対して学校検診時に色覚検査が実施されています。色覚検査はかつては全員に行われる検査でしたが、プライバシーの問題などで学校検診の義務対象から外されました。しかし、検査が行われなくなったことでご自身の色覚異常に気付く機会のないまま大人になり、職業を選択する際に希望した職種につけないなどの問題点が指摘されています。色覚異常そのものを矯正する手段はありませんが、色覚検査は日常生活下での自分の色の感じ方を知る機会となるだけでなく、将来の職業や進路選択などにおいて不利益が生じないように事前に調べるという点で有意義です。視力検査と同様に、本検査の結果で色覚異常の疑いがあると判定された場合には、学校側から結果用紙が渡されて眼科受診を指示されます。用紙をお持ちになって来院していただければ、眼科での検査結果を医師が記入いたします。また必要に応じて精密な色覚検査を行って色の感じ方を判定し、日常生活の注意点やアドバイスなどをおこなってまいります。

先天的な色覚異常の割合は、男の子で20人に1人(約5%)、女の子で500人に1人(約0.02%)と言われています。しかし色を認識していないわけではなく、色の組み合わせによって見分けにくい程度であるため日常生活において不自由なことはほぼありません。1番大切なのは、ご家族や担任の先生をはじめとした周囲が本人の色の感じ方を否定することなく、色の感じ方を1つの個性だと理解してサポートしてあげることです。

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