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花粉症・アレルギー性結膜炎について知っておいていただきたいこと

高崎では2月中旬ごろから本格的なスギ花粉の飛散が始まり、3月中旬ごろから飛散のピークを迎えております。これから4月にはヒノキ花粉飛散のピークが控えており、花粉症をお持ちの方には辛いシーズンが続きます。

今回は眼科医の立場から花粉症とそれに伴うアレルギー性結膜炎に関して知っておいていただきたいことを書こうと思います。

春になると外来でよくお問い合わせいただくのが花粉症はないはずなのだがどうも目の違和感があっておかしい・・というお話です。

目の違和感には様々な原因があって片側だけであればものもらいであったり、ゴミが入っている、はたまた外したと思っていたコンタクトレンズがでてくるといったこともよくあります。ただ両目の症状で、痒みも伴うということであればこの時期真っ先に花粉症を疑うことは自然なことです。一般的に昨シーズンまでは大丈夫でも今年から発症したり、シーズンの途中から発症することも珍しくはありません。

花粉症は体を守る免疫系が花粉を病原体と誤認することで起きますが、原因となる花粉は様々です。1〜5月はスギやヒノキ、5〜9月はカモガヤ、8月〜10月はブタクサ・ヨモギといった具合で、僅かな時期を除いてほぼ1年中なにかの花粉が飛んでいる状態です。一般的に花粉症で引き起こされるアレルギー性結膜炎に関して言えばとくにどの花粉でも治療薬が異なるということはありません。ただ時期と症状で大体どの花粉が原因となっているかを推測し、花粉に暴露しないような対策(例えば外出時に専用のゴーグルをかけたり、特定の地域を避けたり)をしたり来シーズン以降の対策につなげることは生活の質を維持する上で重要なことです。

ここで注意が必要なのはアレルギー性結膜炎を引き起こすのは花粉症だけではないということです。種々のハウスダストがベースで起こっている場合もあり、この場合違った対策が必要になります。しっかりした対策を立てるにはやはり原因をしっかりと突き止めておくことが大切です。当院では主要8項目についての迅速検査(所要20分)を用意しております。スギやカモガヤ、ブタクサ、ヨモギなどの花粉に加えダニ、イヌ、ネコ、ゴキブリのアレルギーの有無はこれで検査することができます。

また知っておいていただきたいのは、アレルギー性結膜炎とドライアイとの関連です。

ドライアイでは涙の質や量の異常があるためいちど目に入ってきた花粉がなかなか涙で洗い流されません。その結果として花粉が長い間目に留まってしまうことで炎症がおこりやすくなります。またアレルギー性結膜炎で結膜に炎症が起こると涙の成分が変化したり、目の表面に涙を保つことができなくなったりするので乾燥症状も悪化します。このようにアレルギー性結膜炎とドライアイは相互に影響しあい症状を悪化させます。症状もやや紛らわしく、アレルギー性結膜炎単独でも人によってはかゆみがあまり出ずに、乾燥感だけを感じ、ドライアイではないかと受診される方もいらっしゃいます。逆にドライアイから違和感を感じ花粉症ではないかと受診される方もいらっしゃいます。どちらかだけの治療では不足することもあり、場合によってはアレルギー性結膜炎の治療に並行してドライアイの治療が必要な場合もあります。

 花粉症でなかなか目の違和感が解消しない場合、ドライアイの治療も必要な状態なのかもしれません。

眼科への受診がまだの方は一度ご相談いただいてはいかがでしょうか。 最後になりますがぜひ知っておいていただきたいこととして、アレルギー性結膜炎が悪化した場合のお話をさせてください。アレルギー性結膜炎の重症型ではまぶたの裏に石垣状のできものができたり、くろめがえぐれてきてしまうことがあります。これらは眼科で診察しないと診断がつかない場合が多いです。治療の遅れは未来に好ましくない結果をのこす場合もあります。特にお子様は自分の症状をおうちのかたにうまく伝えていただけないことも珍しくありません。

悪化すると怖いアレルギー性結膜炎。眼科できちんと診療を受けていただくことをおすすめします。

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